本文へスキップ

中性浮力ダイビングスペシャルティー

中性浮力スペシャルティーダイビングF

中性浮力ダイビングスペシャルティー


ダイビングランクアップ ⇒ スペシャルティコース   中性浮力


中性浮力(ピークパフォーマンスボイヤンシー)スペシャルティコース
(Peak Performance Buoyancy )
中性浮力の達人になる!
-------------------------------------------------------------------------------
ダイビングの重要なスキル!!
ピークパフォーマンスとは、水中で浮きも沈みもしない「中性浮力」のこと。
中性浮力をマスターできれば、体のコントロールがきかずにドンドン沈んでしまってサンゴをボキっとか、
水深5mで安全停止をするはずがいつのまにか浮上してた・・・なんてことがなくなります。
マナーや安全面が大いに向上し、さらに魚を観察するにも水中写真を撮るにも、
水中でピタッと止まれて行動したいことが思いのままに

どのダイビングスタイルでもこの中性浮力が基本になります
 そんな”できるダイバー”を目指すこのコースでは、タンクやスーツの種類によってウエイト量を調整する知識から、
BCDや肺の呼吸をコントロールして中性浮力がきちんととれるまでのテクニックを磨く。

 これができればドロップオフもなんのその!中層でピタリと止まって魚と一緒にホバリングもOK。
水中での余裕はピーク・パフォーマンスにあり!だ。


中性浮力はこんな方におすすめ ●ダイビング後、頭痛や疲労感がある
●空気の消費量が速い
●潜降が苦手、水面でバタバタしている
●浮いてしまうのが怖い
●いつも立ち泳ぎで、水底を蹴ってしまう
●ロープを掴みながら安全停止をしている
●もっとダイビングが上手くなりたい
●海中を自由自在に泳ぎたい
●水中写真・ビデオを撮りたい
●中性浮力がイマイチ解らない
●ホバリングができない          etc・・・
中性浮力 中性浮力とは、浮きも沈みもしない状態をいいます。
中性浮力は、全てのダイビングに関係する重要なスキルです。
また、しっかりとした浮力コントロールは環境への影響を最小限にします。

中性浮力の3つの
ポイントをマスターしましょう。
1.適正ウエイトで潜る
2.BCを自由自在に使いこなす
3.肺の浮力を呼吸でコントロールする

1.適正ウエイトで潜る
□自分の体重と身につけるスーツとタンクからウエイト量を見積もることができますか?
□タンクの材質(アルミ・スチール)でウエイト量を変えなければいけないことを知っていますか?
□タンク内のエアが減少すると、それ自体に浮力変化が生じることを知っていますか?
□ウエイトの配分はできるだけ左右均等にして腹側に集中させていますか?
□適切なウエイト量で流線型を保って泳いでいますか?

2.BCを自由自在に使いこなす
□BCの給気と排気は、手探りで素早く大胆にできますか?
□BCの排気のときの正しい姿勢をイメージできますか?
□潜降のとき、沈み始めたら給気することを知っていますか?
□浮上のとき、浮き始めたら排気することを知っていますか?
□潜降・浮上のとき、こまめに給気・排気して常に中性浮力の状態ですか?
□ウエットスーツは、深度によって浮力変化があることを知っていますか?

3.肺の浮力を呼吸でコントロールする
□ゆっくりとした大きな腹式呼吸ができていますか?
□呼吸(肺の大きさ)で浮力を微調整できていますか?
□ タイムラグの感覚がわかりますか?

中性浮力は適切な
ウエイト量から
適正ウエイト量で潜る

ログには、その日のウエイト量と使用した器材、ウエットスーツ、タンクの容量・材質等を
しっかり記録しておき、自分のベストなウエイトを徐々に見つけていきましょう。

■理想のウエイト量
潜降スタート時は僅かなオーバーウエイトぎみで、
浮上前にはタンクのエアの消費によって、適正なウエイト量になるのがベスト。

■ウエイトベルトへのウエイトの配分
できるだけ左右均等に配分して、腹側に集中するようにすると、水中でのバランスが良い!!

■オーバーウエイトだとどうなるか?
潜降のとき、BCDのエアを抜くとあっという間に沈んでいってしまう
水中でBCDのエアを出し入れすることが頻繁
水中で泳ぎが立ち姿勢になり、体力を使って疲れやすい

■中性浮力の為のウエイト・ガイドライン
 ●スチールタンク10L+●大人標準体型の方+●通常ダイビング器材
水着/ボディ・スーツ(浮力ナシ)          0〜1kg
3mmワンピース・ウエットスーツ         0〜2kg
5mmツーピース・ウエットスーツ         0〜4kg
シールドドライスーツ+薄いインナー       3〜6kg
シールドドライスーツ+厚いインナー       4〜8kg
シェルドライスーツ+薄いインナー          2〜5kg
シェルドライスーツ+厚いインナー          4〜8kg
*アルミタンク12Lの時は、エアが少なくなるとタンク自体の浮力が大きくなるので、上記ガイドラインに+2kg前後追加します。
*このガイドラインはあくまで目安です。ダイビングが上達してくるともっと減らすことができます。環境やダイビング器材等により大きく変動します。下記のウエイト量チェックでしっかりご自分のウエイト量をチェックして下さい。

■ウエイト量チェックの5steps
1.器材を全て装着して、足のつかない深さで直立姿勢になる
2.BCD、やドライスーツから完全に空気を抜きます
3.呼吸は普通にします
4.水面が目の高さで浮いていられるようにウエイト量を調整します
5.息を吐くと、ゆっくりと沈むことを確認しましょう

BCDを自由自在に使いこなす 中性浮力をとるために重要なダイビング器材が『BCD』です。
完璧な中性浮力をマスターするためには、BCDの給気と排気をタイミング良く適切に使いこなすことが必要不可欠です。

■潜降
潜り始めは、BCDの空気を抜きます。
沈み始めたら、BCDの空気を抜く必要はありません。
沈むに従い、ウエットスーツは水圧で圧縮され浮力が減少するので、BCDに給気して浮力を維持して下さい。
潜降中は、こまめに給気して中性浮力を維持して下さい。

■ダイビング中
常に中性浮力を維持するには、肺による浮力コントロールと、BCDから確実に空気を抜くことができる正しい姿勢を身につけることです。
スムーズに空気を抜くことができる正しい姿勢とは、左手でインフレーターホースを真上にあげ、ホース先端を見上げるポーズをとり、排気ボタンを押します。

■浮上
深度が浅くなると、BCD内の空気が膨張するため、余分な空気を排気しないと、アッという間に急浮上してしまいます。
潜降の時とは逆に、排気しながら浮上して下さい。
浮上速度のコントロールは非常に重要で、減圧症等のトラブルを防ぐためにも、1分間に18mのスピードは必ず守らなければなりません。
これは非常にゆっくりとしたスピードで、中性浮力で浮上するというよりは、基本は、呼吸のコントロールとフィンワークでマイナス浮力を補って浮上するという感覚です。

肺の浮力を呼吸で
コントロールする
魚のように泳ぎたい!!
そのためには、呼吸で浮いたり沈んだり浮力をコントロールできるようになりましょう。
肺で浮力調整できる範囲は1kg前後なので、適正なウエイト量とBCDへの適切で素早い給気(排気)が不可欠です。

■まずは、自分の深度変化を素早く察知できるようになりましょう。
呼吸で浮力をコントロールするために、とても重要なことです。
水底や水面・潜降ラインなど動かないものを目安に、距離感を身につけましょう。

■BCDのコントロールによって中性浮力をとることができるようになったら、
次は、肺の体積を変化させて浮力をコントロールするようにします。

例えば、今あなたの体が浮き始めたときを想像して下さい。
BCDは、操作せずに浮上を止めてみましょう。
1.まず自分が浮き始めたことにできるだけ早く気づいて、沈もうと思う。
(ここで気づくのが遅れると、肺によるコントロールでは間に合わなくなります)
2.肺の中の空気をフーっと吐き出す
(お腹を凹まして、出来るだけたくさん吐き出しましょう)
3.あなたの体は、まず浮上のスピードが鈍くなり、次に浮上が止まって、沈み始める
(タイムラグ、息を吐いてから3秒以上遅れて反応が現れます)
4.この間10秒程度は、息をはき続けているか、吐ききった状態で、まだ息を吸ってはダメ
5.ある程度沈んできたら、やっと息を吸いましょう。
(肺を膨らました状態が長いと、また浮いてしまうので、すぐに息を吐きましょう)
ここが注目!!
6.のタイムラグの3秒を我慢しないで、BCDを操作してしまうと、
肺でコントロールできる範囲を外れてしまうので注意。
息を吐いてすぐに沈み始めるのではないことを理解しましょう。

弊店で正しい中性浮力のスペシュルティコースを受講頂き、安全安心なダイビングができるセイフティーダイバーになって下さい。 宜しくお願い致します。

--------------------------------------------------------------------------------
●参加条件 PADIオープン・ウォーター・ダイバー 以上
PADIジュニア・オープン・ウォーター・ダイバー(年齢12歳) 以上
●講習内容 レクチャー&海洋2ダイブ (1日で修了できます)
●コース習得後 浮力コントロールにみがきをかけることによって、無駄な動きがなくなり、エアーの消費もすくなくなります。 体力をほとんど使わなくなるので、水中がとても楽チンです。


中性浮力

--------------------------------------------------------------------------------

中性浮力」について読み物風にまとめたものです。 是非ご覧下さい

中性浮力のお話 オトコでもなーい。オンナでもなーい。それが、中性じゃ。なにー、ではオカマなのか? オカマさんに惚れてる女はオコゲちゃん。それではオナベは何者じゃ。でも、オカマさんってホントに綺麗なのよね。ワシはプーケットに行ったとき本場モン(?)の彼女ちゅうか彼らちゅうか、その中性さんたちを街で見て、思わずふらふら〜っと付いていきそうになっちゃったもん。足なんか(シュッしゅっ)と、まるで音がしそうなくらいに美しくのびてて、そんでもって、「シャチョウサン、コンニチハ…」なんて舌足らずな日本語がまたカワイかったりして、ねぇ。い、いやワシは、断固としてそんなふしだらなお誘いは断ったよ、ウソじゃないのよ、本当に何にもしてないのよ。(はやく、一刻も早く本題へGO!!!)
つまり中性とは、人のようでもあり調理器具のようでもある。いや、違うねん。つまり「どちらでもない、どちらにでもなれる状態」の浮力ってこと。お分かり?そう、浮きも沈みもしない状態。それが中性だ、ちゅうの。
な〜んだ! たったそれだけの説明かぃって、そんな冷たく言わないで。いやいや、つれないアナタなんて大嫌い!もう アタシのことに飽きちゃったのね、オカマだからって、ひどいわ…(わはは、どうしてもオカマさんネタから離れられない。深夜に原稿を書くとハイテンションで突っ走ってしまうなぁ、ワシ。反省して本題もどる)で、中性浮力だ。たくさんの重要な要素があるセクションなので心してすすむことにしよう。 まず、水面での中性浮力のとりかたを説明し、つづいて水底、中層へと段階をおっていく。

水面での中性浮力
のとりかた

1.パワーインフレーターの排気ボタンを押しBCDから空気を排出する。

2.通常の呼吸をしている状態で、水面が目の位置にくるようにBCDの空量を調節する。(適正ウエイトならば、完全にBCDから空気を排出した状態)

セイフティートーク: ウエイトの量は適切か?(中性浮力の為の) 
BCDの空気を完全に抜く前にすぐ潜降が始まてしまうのはオーバーウエイトである証拠。空気を完全に抜くか、ほんの少し残した状態で水面が目の位置にくるようにウエイト量を調整しよう。はて? 中性浮力と適正ウエイト量はいかに関係するのかって? よく聞いてくれました。「聞くは一度のハジ、聞かぬは一生のハジ」な〜んて諺を言うのはオヤヂの証っと。 いや、でもホントに大切なのよ。昔のヒトは良いこと言ってるよね。 どこのどいつや!ワシが潜るのは「年寄りの冷や水」なんて言うてるのんは!!! オーバーウエイト状態のマイナス浮力(沈む)を調整するためには、BCD内に多量の空気を入れなければならない。 潜降していくと当然周囲の圧力が増しBCD内の空気は縮む、そこで浮力を得るためさらに空気を入れる。このとき「うわぉっ」見上げるとギンガメの群れ! 当然キミは、よっしゃ「ソレ行けぇ」と浅い深度、つまりギンガメに向かって移動するよね。するとBCD内の多量(オーバーウエイト分の)の空気が膨張し急激にプラス浮力(浮く)が発生する。BCD内の空気が多ければ多いほど膨張は大きい。 「おっ、下だ、下を見ろ! マンタやー!!ピューっ うぉー沈んでいく〜っ。 吸気・吸気だー。早くBCDに吸気しなければ落ちていく〜」 今度は、すぐにBCDから空気を排出しなければならない。オーバーウエイト状態は頻繁にBCDへの吸気排気をくり返す必要があるため、コントロールが難しい。とにかくいそがしいのだ。 それに肺による浮力のコントロールの効果も弱まる。 「自分の適正ウエイトをきちんと知る=水面で中性浮力がとれている」ということがと〜っても大切だっちゅうの、分かっていただけましたか。ところでオーバーウエイトになる原因はというと、「潜れないから」「潜降がもたつくから」ウエイトを増やす、ほとんどがコレ。「潜降しませう」のコーナーを見てお勉強し直すように。

水底での中性浮力
のとりかた

1.大きくゆっくり息を吸いはじめる
2.パワーインフレーターの吸気ボタンを「プッ・プッ」と断続的に押しBCDに少しずつ空気を入れる (シューーーーと続けて入れない)3.ゆっくりと大きく息を吐く

上記の1〜3を繰り返すと・・・

4.体が浮き上がったり(息を吸った時)、沈んだり(息を吐いた時)すると水底での中性浮力がほぼ取れた状態です。

セイフティートーク: 一度に吸気しない。 BCDに吸気する時、一度に「シュワォーーーー」と入れてしまうとプラス浮力となって、体が水底から離れ浮き出してしまう。この状態は空気の入れ過ぎ。 一呼吸に少しずつ断続的に「プッ・プッ」と入れること。 たとえば、ぽかぽか陽気に機嫌良く散歩やジョギングしていると、ついお尻がゆるんで(あらっ!恥ずかしい)一歩すすむごとにプッ、また一歩でプッ。右足すすんでお尻からプッ、左足すすんでまたプッ。なんておならが出ちゃった経験ありませんか?(えっ、ないって。うそ〜、みんなあると思うけどなぁ)。つまり、そんなリズムでプッ・プッといれてほしいのだ。 さらに、つぎの呼吸でまた「プッ・プッ」と入れる。 ここでギモン。どうして、「シュワォーーーー」っとやると入れ過ぎるのでしょうか? それは吸気してから浮き出すまではチョットしたタイムラグがあるから。時間にして3〜4秒といったところ。一気に「シュワォーーーー」吸気は、さらに浮き上がりが遅れる(ラグが大きくなる)。そこで体が浮力を感じる前に、ステップ3の息を吐く、で「沈み」が始まる。つぎに息を吸ったときにはもう手遅れ、エアばんばん状態で、海底から浮き上がってしまうことになる。 息を吐いているときに吸気してしまったり、ゆっくりとした呼吸をしていないときも同じ結果になってしまう、というのもこれでわかったよネ。 もちろん、けっして呼吸をとめないことも忘れちゃいけません。

中層での中性浮力
のとりかた

1.大きくゆっくりとした呼吸を続ける
2.少し沈んできたときは大きく息を吸い、吐き出しをゆっくりと長めにする。
3.それでも沈むようなら、パワーインフレーターの吸気ボタンを「プッー」と押しBCDに空気を少し入れる。 (シューーーと長すぎないこと)
4.少し浮いてきたときは大きく息を吐き、ゆっくりと息を吸い、吐き出しを早目にする。
5.それでも浮くようなら、パワーインフレーターの排気ボタンを「プッー」と押しBCDから空気を排出する。 (長く押し過ぎてはいけない)

セイフティートーク呼吸により浮力をコントロールする。
「浮力コントロール=BCD」と思っている人が多いのは、エントリーレベルの講習のウイークポイントではないだろうか、とワシは反省してしまう。 仮にBCDだけで浮力調整する場合、ほんの数センチ潜降するだけでBCDへの吸気が必要になってくる。すこし潜降しては吸気、チョット浮上したら排気、そんなことを数センチ毎にするなんて至難のワザ。自らの呼吸によるコントロールの方が、とってもラクチンなのだ。
たとえば、水面で中性浮力をとったあと、いざ潜降。水深5メートル前後まではBCDへの吸気なし、呼吸だけで中性浮力がとれるハズ。もちろんオーバーウエイト状態でないことは大前提。また、ちゃむーい寒い季節のポッカポカ携帯カイロみたく存在=ドライスーツ着用のダイビングではないときの話でもある。ドライスーツのときって、インナーもいっぱい着ちゃうワケだから、浮力調整のためにウエイト量も多くなっちゃうし、水温低くてカラダが冷えて「あっオシッコしたい…」ってシーンでも、ウエットスーツみたいにそのままシャーってできないから大変だったりするのよね(まぁ、このテの話は、また別の項で詳しく説明するとして、いまの本題は中性浮力である)。 さらに10メートル付近までは「プッ・プッ・プッー」と2、3回BCDへ吸気するだけ。あとは呼吸で浮力調整できてしまう。つまり水深10メートル付近まではほとんどBCDをさわる必要がないってワケなんだな。 この水深10メートルまでは圧力変化の大きいエリアでもあるし、BCDオンリーの調整は難しいので、とくに中性浮力が大切となるのである。 

目標物を探せ!: 
中層で自分が中性浮力かどうかを確認するには、何か目標をさがすことだ。 たとえば、目前の岩・海中を漂う浮遊物(ちいさな藻、プランクトン、ゴミ)、潜降ロープ、水底、水面、精度の高いダイブコンピュータの深度計などなど、いろんなものが目標となる。 でもバディや他のダイバーは浮いたり沈んだりして深度が一定ではないため、目標物にはならない、あしからず。

中性浮力になるための
実践的トレーニング

ダイビング中は常に中性浮力であることが重要。 浮力コントロールのキーが呼吸にあることは前述した通りだ。 では実際ダイビング中にどうすれば中性浮力になれるか、そのトレーニング法を紹介しよう。ビギナーによく見られる傾向に、深い深度でのマイナス浮力(沈む)状態が挙げられる。海底の岩肌なんかを、まるでブルドーザーのようにごつごつしながら泳いでいる。ひぇ〜、お腹をウニでつきそうやんか。 あるいは砂地を白濁させながら、はた迷惑にかきまわしている。カレや彼女の後に続くダイバーは視界不良で大変な目に遭ってしまうのだ。 フィンは斜め下の水底向かってキック、キック。 そんなに蹴らんでもエエやんか、と思うけど浮力確保がきちんとできてないから、常にキックしている。見ているだけで、こっちが疲れてしまいそうになる。なかにはほとんど45度上を見上げるような格好の人も。 これじゃ、ほとんど太刀魚状態。 こんなときは

1.フィンキックを停止
2.すぐに沈んでいくようなら、BCDにプッ、プッっと2回吸気
3.大きくゆっくりした呼吸をしながらフィンキックを始める
4.少し泳いだところで、もう一度フィンキックを停止
5.1〜4を繰り返しながらBCDの空気量を調節
 (あくまで大きくゆっくりした呼吸をわすれないように)

6.入れ過ぎて浮いてくるようなら、BCDからシューっと大胆に排気し、やり直す

一方、浅い深度では尻あがりのフィンキックが目立つ。 原因は、深いところから浅い方に移動したときBCDから排気するのを忘れてしまっているからだ。 そこで、さらに水面向かって必死になってキックする。が一向に沈まない状態にまでなってしまうと、ハッキリ言ってかなり手遅れ。普通は、そこまでなる前に気がつくハズ。 そんなときは、

7.大きく息を吐く
8.BCDから排気
9.沈み始めたら前述の1〜6のマイナス浮力の方法で調整

BCDから排気するには。 BCDの底に排気バルブがある場合は、そのまま尻あがりの状態から排気できる。 が、インフレーターから排気するには、当然左肩を上げないと排気はできない。しかし、こういうケースではできるだけ早く、一刻も早く対応したいので、せめて体が水平になった状態から左側を水面に向けるようにし排気する。 そんなこともできない場合は、そのまま素早く前転し、顔が水面向いたくらいでインフレーターから排気する。これについては「ドライスーツで潜る」のコーナーで詳しく説教するから覚悟しときなさい。でも、ドライスーツって便利だけど「オシッコしたい」ってカラダがぶるぶるってもよおしたとき、そのままじゃできないし…あれ、これは前にも書いたっけ??

中性浮力の効能: 大きくゆっくりと呼吸・呼吸をアレンジする・最後にBCDでの浮力調整、生徒諸君これでダイビング中は常に中性浮力を保てる、っていうことがイメージングできたでしょう、と喜ぶワシ。ホントにうれしい、やっとみんなに分かってもらえたのね、いままでの苦労なんか、ぜ〜んぶ忘れちゃうわ、ウフフ。なんだかナミダが出ちゃう、だって女の子だもん、ワシ。そうだ、女の子だったら、温泉で女湯に入っても平気なんだ、わ〜いわ〜いワシうれしい(ゴメンナサイ、本題もどります)。 だが中性浮力の効能はこれだけではない。 フィンキックの数が少なくてすむ。中性浮力OK状態では、1回のフィンキックで進む距離が長くなる。 スーイ、スイって滑る感じ。これはキックの推進力が水平方向にダイレクトに働くから。太刀魚泳ぎはどうしても下方向へ逃げてしまって、疲れちゃうよね。だから中性浮力は疲労度が軽くなる。ということは、空気の消費量が一気に下がる。かつてない快適なダイビングができるって、良いことばっかりてんこもりなのだ。 ふーしんど、やっぱ長文は疲れるワイ。午前5時やでぇー。

中性浮力に関連する
知識のお話
以下は特に中性浮力に大きく関連する知識です。是非お読み下さい。
タンクは重量が変化する
ウエイトだ!

空気の重さ1リットル約1.3g、でもって12リッタータンクに200気圧ならば約3kg、10リッターの場合は2.6kg。「へぇー、空気って以外と重いのネー」なんて思っちゃうでしょう? これが12リッタータンクで65気圧になると約1kg、10リッタータンクなら85g、1kgを割ってしまう。 これまた、以外の驚き。そういえば、ダイビングのあとでタンク持った時に、「アレぇ?ちょっと軽くなった見ぃたぁいぃーっ」なんて感じたことなかった?呼吸で使われた空気が減っていくとドンドン軽くなっていくわけだ。 「ってことはぁー、はっハーそうか!?ひょっとして、体重計の針がグングンあがっていくのは空気の吸いすぎなんだ。コラー、そんなことあるかい!! 食い過ぎやー!」
呼吸で使われることによる空気の重さに1kg〜2kgに近い重量変化がおこる。 つまりー、潜り始めとEXITするときではずいぶん浮力が変わってしまうことになる。 このことから考えると、EXIT前に水深5メートルで安全停止ができる(浮き上がってしまわない)ウエイト量に調整することが必要なんだ。
そのウエイト量とは? 「全てのダイビング器材を装着し、通常の呼吸をしながらBCDから完全に空気を排出した時に、水面が目の位置で止まる。又は、ゆっくりと沈んでいく」ようにウエイトを調整しよう。 「ゆっくりと沈んでいく状態」は、若干のオーバーウエイトであるが、水深10メートル程度の浅いビーチダイブには向いている。これはダイビングの後半はウキ気味(エアの消費により)になってしまうからだ。特にアルミタンクはこの傾向が大きいので要注意です

ウエットスーツは水深により
浮力が変化する
ウエットスーツはネオプレーンゴムで出来ている。 保温効果を高めるためその内部はゴムを発砲させた小さな気泡がたくさんある。 深く潜っていくと水圧により気泡が潰れ浮力を失う。逆に浮上につれ気泡は元に戻り浮力がつく。 とくに圧力変化のおおきな10m以内が気泡の潰れが大きい。つまり、浮力変化がおこりやすくコントロールがむずかしい。 浮力変化を水中で考えると水深5メートルで約1kg、水深10メートルで約2kgのプラス浮力を失う。また、同じスーツでも使用してる内に劣化が進み内部の気泡が潰れ浮力を失うので、新品と中古でのウエイトセッテイングには若干の違いがある。 5ミリワンピースの新品と中古(数年使った)の浮力差は約0.5kg〜1kgぐらいと覚えておこう。これがシーガルにジャケットを重ね着する場合さらに大きい。
水中での呼吸?

なに、水中で呼吸するなんて半魚人じゃあないでしょ!(いきなり、おやぢギャグでスミマセン。おっさん口調がはじけるトーク満載です。ヤングの皆さん、しっかりついてきたまえよ)エラがないヒトは、お口でレギュレターから吸ったり吐いたりするわけね。 エラがある人の場合は、え〜と、一度ワシにご連絡くださいませ…(本題もどる)で、このレギュ呼吸がなかなか奥深い。ダイビングの重要なスキルといっても過言ではない。そこらへんのマニュアルをひもといてみると、水中での呼吸は「一定した、ゆっくりとした深い呼吸」である、と言ってます。 はい、ワシも賛成です。 ここで、クエスチョン。

なぜ一定した、ゆっくりとした深い呼吸が必要なのか?

 答えは、
   1.十分な酸素を肺に送る
  2.精神的に落ち着きダイビングを楽しむ
  3.浮力コントロール

です。う〜ん「呼吸あなどるなかれ」という気持ちになるでしょう。

では、その具体的な呼吸法を説明いたしましょう。

1.お腹を大きく膨らませながら、ゆっくりと吸う。
  お腹がいっぱいになったら、さらに胸も膨らませる。
  (5秒程度かけて深呼吸の一歩手前程度まで大きく)
2.ゆっくりと吐き出す。
  (10秒程かけて、お腹がへっこんでしまうまで)

ただし、無理の無い範囲で実施する。もちろん、絶対に呼吸を止めてはいけません。息ごらえ厳禁です。

セイフティートーク

☆胸式呼吸、それは僕達の普段の呼吸法:
読んで字のごとく胸を膨らませることにより肺に空気を送り込む。特に女性に多い。 この呼吸法は肺の体積の3分の1程度しか使わない。 さらに口内から気道を通り肺に達するまで、まったく酸素は利用できない。 あぁ、もったいない。 この部分が呼吸死腔と呼ばれる由縁である。 その体積、なんと缶ビール1本分程度。 ヘエーっとおもうだろう。 つまり、普段はすごく無駄で効率の悪い呼吸をしているんだ。 これと同じ呼吸法で水中に入ったら、正常に酸素を取り入れられないのは簡単に想像できるよネ。

☆腹式呼吸、ダイビングにピッタリの呼吸法:
お腹をへっこめたり膨らませたりして呼吸する。あら、なんだか食べ過ぎ飲み過ぎで出っ張ったお腹もサイズダウンできそうな。そんな期待を持たせるこの方法は、たくさんの空気を肺に取り入れることができ、また出すこともできる。さらに胸式も組み合わせ大きく呼吸をすることにより、日常の2倍以上の換気が可能となる。スゴイ!!!  ダイエットに役立つかどうかは、ワシのナイスなボディで証明済み。まるで七福神のえべっさ〜ん。

☆吐き出す息の音で、正しい呼吸をチェックしよう:
ボコ、ボコ、ちょっと間をおいて、ボコっ、ボコっ、と耳のよこで鳴っていれば、はい正解。アナタはゆっくりとした呼吸ができていますヨ。 ブワア、ボワッとかブヨォッ、バフワァッは良くない呼吸です。 初級者か上級者かは、吐き出す泡ですぐにチェックできる。「ボクちゃんなんか、100本も潜っちゃって、さぁ」フフフなんて自慢げな方に限って、実はブワァッ・ボワッだったりする。すぐに見破れるのだ。

☆ダイビング中の息苦しさ、ダイビング後の軽い頭痛:
これらは十分酸素が取り入れられなかったか、二酸化炭素が多い結果あるいは超タイトなダイビングが要因だろう。僕達の体は二酸化炭素が増えると呼吸中枢が刺激され息苦しく感じる。酸素を消費したから「ク、クルシイ」のではなく、決め手は二酸化炭素の増加である。ダイビングを始めたころはどうしても浅い呼吸になりがち。そうすると、前述の呼吸死腔なんかの影響で、きちんと排気されていない空気を吸ってしまう。一度使った空気を吸って吐いて、さらに二酸化炭素が多い空気を再び吸って、う〜ん考えただけでも気分が悪くなってくるよね。 で、息苦しさをおぼえる、ってまさしくこのパターン。正しい呼吸をすれば頭すっきり快適ダイビングお約束!

☆思考能力が落ちる: 
地上の生活環境から一変して、水中世界では思考能力がおちる。アドバンスダイバーで実施することもある[地上での暗算]と[深度下での暗算]にかなりの時間差があることからも分かるように、水中ではやっぱり思考能力が落ちるのだ。原因は窒素による影響と水中環境。そしてもう一つ、脳が働くのに十分な酸素が必要なことがあげられる。 正しい呼吸は正常な思考能力にも大きく影響するのだ。 ヨガとか太極拳が腹式呼吸を実践しているのは十分な酸素をとりいれるだけでなく精神的な落ち着きを得るためでもある。 ちなみにワシの場合は陸上より水中の方が暗算が早いようだ!  えっ?、ワシって一体なにもの???

☆のどが乾くのは? 
湿度ゼロの超乾燥圧縮空気がタンクに詰められている。だからダイビング後にのどがヒリヒリするのは当然といえば、まぁそうである。が、肺に入れば自然に加湿され、そんなに極端にはヒリヒリしないはず。十分肺まで空気が入っていなければ乾燥空気にのどがさらされ、よってカラカラヒリヒリヒ〜ヒ〜状態がおこるわけ。 のどカラカラ状態であがってくる人は、深い呼吸ができていない証拠でもある。 「のどが乾いてる分、アフターダイブのビールがおいしいもん」なんて負け惜しみ言ってないで、さっさと正しい呼吸法をマスターしよう。

☆標準装備の浮力調整器:
それは人間の肺だ。空気を一杯吸えば浮力が大きくなり浮き出す。吐けば浮力が小さくなり沈み出す。これを利用し水中で浮力コントロールすることは頭の中では分かっているものの実際にはむずかしい。 深くゆっくりとした呼吸は、吸ったときに肺が一杯に膨らみ浮力が大きくなる。 逆に空気を吐くときは、ほとんど吐ききってしまうので浮力が小さくなる。 だから平均すると過度に浮力は大きくならない。 日常的な呼吸法は肺の3分1程度しか使わないため、大きく膨らまない。が小さくもならない。よって、浮力は深くゆっくりした呼吸よりむしろ大きくなる。 浮力が大きいとウエイトがたくさん必要になる。 オーバーウエイトはさらに浮力コントロールをむずかしくする。 深く大きな呼吸であれば調整が利きやすいが、浅い呼吸は調整範囲が狭い。  よって浮力コントロールは当然むずかしくなる。てなことで、たかが呼吸されど呼吸。正しい呼吸はあらゆるダイビングの基礎になっている。 呼吸を制する者はダイビングを制するといってもいいだろう。 それほど超・チョー・重要なスキルなのだ!!!



バナースペース

スタードルフィンズ
ダイビングスクール&ショップ