ドライスーツ ■水温と体温 水は空気の25倍もの速さで熱を奪います。 水温にあった適切な保護スーツを使用することは、トラブルを回避するためにとても大切です。 無理や我慢をすると、ハイポサーミア(低体温症)の危険性が増大します。 初期段階のハイポサーミアでも、思考を妨げ、判断力を低下させます。 重症の場合は意識喪失、死亡へとつながり非常に危険です。 どうしても止まらない震えがきたら、直ちにダイビングを中止して、身体を乾かし、暖かくして下さい。 ■ウエットスーツとドライスーツの違い ・ウエットスーツ→スーツと身体の間にある体温で温められた薄い水の層を動かないようにし、 身体表面に冷たい水が対流しないようにすることで保温します。 ・ドライスーツ→防水性でスーツと身体の間にある空気の層で保温します。 空気の熱伝導率は水よりもはるかに小さいため、ドライスーツの方が断熱効果が得られます。 インナー(ドライの中に着る服)によって、保温力の調整も簡単。 ■ドライスーツのタイプ ・ネオプレーンタイプ→生地自体に保温力有、首の動きに若干制約有、 伸縮性に優れるネオプレーン合成ゴム素材で、比較的フィットした仕上がり ・シェルタイプ→生地自体に保温力無、首の動きの自由度大、 伸縮性は無い主に防水加工されたナイロン素材で、軽量でコンパクト、比較的動きやすい ■着用法 ネオプレーンタイプのインナーは、9〜10月はTシャツ&短パン、11〜12月は薄手のスエットスーツ、 12〜3月フリース素材など専用インナーを着るのが目安。 ドライスーツを着る手順は、 1.インナーがまくれ上がらないように、上着にパンツを被せ、パンツに靴下を被せる 2.足を通す、3.腕を通す、4.頭を通す、5.ネックシールを折る、6.ファスナー閉める ■スキル エントリー(アンクルウエイト装着、ドライ内のエアの排気、中圧ホース接続) 適正ウエイト量のチェック(インナーで変化) 潜降(直立姿勢でドライスーツから排気、BCの排気) 浮力調整(基本はBC、スーツへの給気はスクイズの回避、肺の浮力で微調整) 泳ぎ方(水平姿勢、膝を少し下気味、フィンキックは大きくゆっくり) 浮上(直立姿勢でドライの排気を優先、次にBCの排気) ■緊急事態への対処 ・給気バルブが制御不能→中圧ホースを外し、急いで排気する、間に合わないときは、 首や手首のシールを開ける。浮上時は、手足を大きく広げ浮上速度を遅くする。 息は絶対に止めない。 ・逆立ち姿勢・吹き上げ→息を吐きながら、水底に向かって泳ぐ。水深が深くなり浮力が小さくなったら、 身体を素早く丸め回転して、直立姿勢に戻り落ち着いて排気する。 ■メンテナンス術 使用後着たままシャワー(バルブ・ファスナーをしっかり洗浄)。 洗浄後陰干し、ハンガーは幅広のものを使用。 保管、携帯時はファスナーを開けておく。 保管時は、幅広ハンガーを使用し、ブーツが床につくような高さに吊す。 防水ファスナーは、使用前や長期保存前にロウを塗っておく。また、ファスナー部分は絶対に折り曲げない。 |
●参加条件 | PADIオープン・ウォーター・ダイバー 以上 PADIジュニア・オープン・ウォーター・ダイバー(年齢12歳) 以上 |
●講習内容 | レクチャー&海洋2ダイブ |
●コース習得後 | ・シーズンを問わずダイビングが楽しめる ・ドライスーツで しか潜れない水域も潜れるようになる ・アフターダイブの行動がスムーズになる ・より水中環境の知識が身につく ・ダイビングスキルが向上する |