安全に楽しく潜るために、最大深度は自分が受けたトレーニングと経験のレベルに合わせて制限しましょう。 オープンウォーターダイバーは18m、アドヴァンスドダイバーは30m、ディープダイビングsp.のトレーニングを受けているダイバーは40m、そして、いかなる場合でもリクリエーション・ダイビングの絶対限界40mを越えてはなりません。 ■基本必要事項は、水深、ダイブタイム、残圧、浮上スピードのチェック この4項目は、人にいわれなくても自分で頻繁にチェックする習慣をつけましょう。 しかも、ビギナーのうちから必ずつけてほしい大切な習慣です。 エア切れ、窒素関係のトラブルに対して慎重になりましょう。 ■マイクロバブル(非常に小さな窒素性の気泡)を意識しよう オープンウォーターで、ダイビング中に体内に溶け込んだ窒素が気泡を形成し、 この気泡が減圧症を引き起こすことを学びました。 たとえ減圧症の心配の全くないパターンのダイビングであっても、ダイビング終了後には、 体内にマイクロバブルという非常に小さな窒素性の気泡が発生しているといわれています。 ある程度までのマイクロバブルは基本的に無害ですが、限度を超えると減圧症に発展します。 このマイクロバブルの発生に非常に大きな影響力を持つのが浮上スピードです。 どんなに余裕のあるダイビングでも、急浮上すれば減圧症の危険が出てくることを意識しましょう。 さらに、マイクロバブルは窒素性であることにも意識しましょう。 浮上速度を守っていても、限度を超えたダイビングをして体内の窒素量が多くなれば、 減圧症の危険が出てくるということです。 ■マルチレベルダイビング=ビギナー卒業 上記4項目に加えて、減圧不要限界を意識しながら以下の項目を守ってダイビングをしましょう。 ○ダイブコンピューターが指示する限度内でダイビング(ギリギリまで潜らない) ○深いところからスタートして徐々に浅くする(ノコギリの歯のような潜降と浮上を繰り返さない) ○浮上スピード1分間に18m以下 ○5mで3分間の安全停止を実施 ○60分以上の水面休息をとる ○反復ダイビングは水深30mかそれよりも浅い深度とする ○減圧症につながる要因に気をつける ■減圧症とは? 空気中に含まれる窒素は、酸素といっしょに呼吸により体内へ取り込まれます。窒素は、酸素とは異なり体内で消費されることなく、体外へまた呼吸によって排出されます。 水中では、水圧により通常(陸上)よりも多くの窒素と酸素が血液中・体内へと溶け込みます。溶け込んだ酸素は、体内で消費されるため気泡の原因にはなりにくいのですが、窒素は、消費されないため厄介者の気泡を作り出す原因となります。水深が深くなればなるほど、体内に溶け込む窒素量は増えていきます。そのような状態で急浮上すると、水圧(水深)の減少によって、今まで溶けていた窒素が溶けていられなくなり、気泡化します。 例えば、透明なビンに入った炭酸水を想像して下さい。炭酸(二酸化炭素)は、加圧されて水に溶け込んでいます。 ビンの栓を開けると、その中の気圧は急激に減少するため炭酸が液体から気体へと変化して、その結果、シュワァーと出てくるのが気泡です。同じようなことが、体内でも起こる可能性があります。 気泡は、血管を詰まらせたり、骨を破壊したりと、重大な傷害に発展する可能性を持っています。 減圧症の危険性を高くする要因は、限度を超えたダイビング、急浮上、ダイビング前後のハードな運動、ダイビング後の高所移動、体調不良、寒さ、年齢、肥満などがあげられます。従って、減圧症の発症は個人差、体調によって左右され、 『ダイブコンピューターを使えば減圧症にならない』とは言い切れないところがあります。 |
●参加条件 | PADIアドベンチャー・ダイバー(年齢15歳) 以上 |
●講習内容 | レクチャー&海洋2日間4ダイブ |
●コース習得後 | ・ディープダイビングの知識や対処法が身につく ・水深18m以深も安全に潜るテクニックがマスターできる ・水深18m以深の水中環境を知ることができる ・ダイビングスキルが向上する |